ITサービスマネジメントにおいて担当者が日々直面している課題を解決するためには、ITSMツールの活用が有効です。
では、どのようにITSMツールを活用できるのでしょうか。
ここでは、ITIL®に準拠したITSMツールのひとつ、「ServiceDesk Plus」を例に、スムーズかつ効率的な管理・運用を実現していくための、具体的な課題解決の事例を紹介していきます。
ITサービスマネジメントを進めていく中で、よくあるのが、次のような工数や効率化に関わる課題です。
このような悩みや課題解決をITSMツールがサポートします。
ITサービスマネジメントツール「ServiceDesk Plus」を活用すると、効果的なインシデント管理を実施することが可能です。 ServiceDesk Plusには、インシデント管理や問題管理、変更管理など、ITサービス管理に役立つ豊富な機能が搭載されています。
問合せは以下の3つの方法で受付けることができ、ツール内に自動的に記録されます。 問合せ・インシデントをServiceDesk Plusにすべて集約し、効率的に業務を進めることができます。
問合せは、カテゴリ、担当者、緊急度などを割り当て(※)、各インシデントの基本情報を閲覧・設定できます。
※任意のルールに基づいた自動的な割り当ても可能。カテゴリや担当者を確実に割り当てることで、問合せの傾向分析もしやすくなります。
優先度は、手動での割り当てのほか、インシデントの「インパクト」と「緊急度」に基づく優先度をあらかじめ設定「優先度マトリクス」によって自動的に割り当てることも可能です。
問合せの優先度やカテゴリに応じた「SLA(サービス品質保証)」を設定、任意の条件に一致する時の一次返信期日や解決期日を設定可能。期日超過した場合、指定の担当者へのリマインドメール通知設定もできます。
過去の問合せや「ナレッジ」(※)を活用しながら、スムーズに解決策を見つけることができます。
※ServiceDesk Plusには「ナレッジ管理」機能も搭載。すでに登録されているナレッジの中から、今回のインシデント解決に活用できそうなナレッジを、キーワードや技術担当者名、カテゴリなどから簡単に検索することが可能です。
インシデントの調査と診断を進める中で依頼者とのやり取りが必要な時は、ServiceDesk Plusからメール送信ができます。
返信用のテンプレートを作成・カスタマイズできるので、短時間で手間なく依頼者に返信できます。
技術担当者間でのやり取りや情報共有には、「メモ」機能を活用できます。
メモには、画像や動画を挿入できます。依頼者に対して、公開・非公開もメモごとに設定できます。
エスカレーションが必要な場合は、問合せの技術担当者を変更可能。インシデント解決に必要な作業はタスクを作成し、技術担当者を割り当てて管理できます。
タスクごとにステータス、優先度、担当者、進捗などを管理、タスクの親子関係の設定もできます。
インシデントの解決策が実行されたら、依頼者にも解決されているか確認を取ります。
問合せに関するすべてのやり取りは、スレッド形式で記録されるので、技術担当者や依頼者との会話内容を時系列で確認できます。
解決を確認できたら、問合せのステータスを変更してクローズします。
問合せ受付からクローズまでの所要時間は [対応時間分析] で確認可能。ステータスや技術担当者ごとにも確認できます。
インシデントの解決はナレッジとして管理し、活用できます。
ServiceDesk Plusには、ナレッジを蓄積できる「ソリューション」機能があります。 ヘルプデスク担当者間でナレッジを共有することで、より迅速にインシデントを解決し、ヘルプデスクの回答スピードや品質を向上することができます。
用意されたテンプレートに沿って画像挿入や文章の装飾も手軽にできるので、読みやすいナレッジを作成できます。 また、作成されたナレッジはトピックに分類でき、件名やステータスを一覧で確認できます。
フリーワード/条件検索で該当ナレッジを簡単に見つけることができます。 サポート担当者間でのサポート内容の整合性を維持できるとともに、 「よくある質問(FAQ)」としてナレッジを公開することで、依頼者やエンドユーザーの自己解決率を向上させることもできます。
ITSMツールで「インシデント管理」「ナレッジ管理」を行うことで工数削減・効率化へ!
ITサービスマネジメントを進めていく中で、サービス品質に関する課題として次のようなものがあります。
インシデント管理から一歩踏み込んだ問題管理は、下記の手順によって、効率的な管理を実現できます。
用意されている問題管理用のテンプレートに沿って、手軽に問題レコードを起票できます。 画像挿入・文字装飾・ファイル添付も可能です。 既存のインシデントの情報を引き継ぐ問題レコードを手軽に作成できるので、インシデント管理から問題管理にスムーズにエスカレーションできます。作成した問題レコードは、既存のインシデントと関連付けて管理できます。
インシデント管理と同じように、各問題にカテゴリや優先度を割り当てて管理。問題管理の [情報] タブでは、各問題の緊急度、優先度、カテゴリなどを設定できます。
問題の影響範囲や症状を記録しながら、インシデントの根本原因を調査することができます。
[インパクト情報] や [根本原因] の説明欄があり、画像やファイルを添えて問題の詳細をわかりやすく記録できます。
必要な作業に対してタスクを作成、技術担当者を割り当て、ステータスや優先度、担当者、進捗などを管理できます。複数のタスクを作成し、親子関係の設定も可能です。
問題の一時的な対処法は「回避策(ワークアラウンド)」に記録、恒久的な解決策は「ソリューション」に記録でき、ヘルプデスク担当者や一般ユーザーへの共有も可能です。その場合、公開範囲の設定も可能です。
問題レコードの情報を引き継ぐ変更をスムーズに作成でき、既存のインシデントや問題と関連付けて管理できます。
問題が解決されたら、問題レコードをクローズします。
「ServiceDesk Plus」では、クローズ時の条件を設定したり、関連するインシデントをまとめてクローズしたりすることができます。
指定の項目(フィールド)を必ず入力しなければ問題レコードをクローズできないよう、任意の条件を設定できます。クローズ時に関係者にメール通知を送ることも可能です。
ITSMツールで「問題管理」することによりサービス品質向上へ!
これらの課題についても、変更管理、IT資産管理機能を活用することで、スムーズなしくみ化と効率化、一元管理が可能です。
「ServiceDesk Plus」公式サイトで
その他の機能と活用方法を見る
ITSMツール「ServiceDesk Plus」を導入したことで、ITサービスマネジメントにおける課題を解決できた事例をいくつか紹介します。
この保険会社では、約700ユーザー(インシデント等の対応依頼をしてくる可能性のある同社の社員)を抱えており、主に次のような課題がありました。
課題となっていた「問合せフォームを統一できる」ことや「リクエストを一元管理できる」ことのほか、「ナレッジ収集がしやすい」こと、「ナレッジの活用もしやすい」ことが決め手になりました。
導入後は、優先順位に沿った問題管理を実現できるようになり、一部では集積したナレッジをインシデント対応に活用することもできるようになりました。また、問題管理のプラットフォームがあることでリモートワークも実現できています。
参照元:ServiceDesk Plus公式サイト(https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/case-study-29.html)
導入のビフォー・アフター、 他にどんな効果があったのか、公式サイトで詳細をチェック
問合せに対してExcelで管理していたため、「対応状況の管理」「サービスレベル」に課題がありました。
また、社内の問合せのナレッジの蓄積ができていないことで、ヘルプデスク内での「情報共有の不足」「属人化」の課題もありました。
ITIL®に準拠するための幅広い機能があり、システムにあまり詳しくないユーザーも直感的に使いやすいこと、
UIがわかりやすいため、中途入社メンバーにも受け入れられやすく、ツールの教育コストや工数も抑えられること、
導入しやすい料金形態だったことが「ServiceDesk Plus」を導入する決め手になりました。
案件や対応の遅れに起因するユーザーからのクレームが減少しました。 運用状況や週ごとの問い合わせ件数などのレポート機能が充実しているため、ヘルプデスクメンバーの対応状況や抱えている案件数が確認できるようになり、業務負荷軽減対策を実現できました。
参照元:ServiceDesk Plus公式サイト(https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/case-study-23.html)
チーム内において問い合わせの担当者が誰なのかが共有できておらず、また、問い合わせが来てからクローズするまでの進捗状況が把握できていませんでした。そのため、担当の割り当て漏れや一部担当者への負荷の偏りなどが生じ、問い合わせへの回答スピードに影響していました。また、問い合わせ対応が属人化していたため、サポートチーム内での情報共有が不十分で、回答内容も担当者によって異なっていました。
価格が同等機能を持つ他社類似製品と比較して安価だったこと、SaaSとして安定稼働している実績があったこと、プログラミング不要でGUIからの設定・カスタマイズが容易だったことが決め手です。
SLAを違反する前後に自動で通知メールを送付する機能により、問い合わせ対応担当者への適切なリマインドができるようになりました。
これまで属人化していた問い合わせ管理を、依頼内容やチームの負荷状況を鑑みて適切な担当者に割り当てられるようになりました。
サポートチーム内ですべての問い合わせ対応履歴を共有できることで、返信も過去の事例から回答を検索できるようになり、担当者ごとの回答のばらつきが軽減されました。問い合わせ内容の分析によってPDCAサイクルが確立でき、改善を継続的に実施できるようになりました。
サポートチームのリーダーがレポート生成機能を利用することで、チームのSLA達成度を分析したり、データを基にしたチームの改善施策を立案したりできるようになりました。また、立案・実施した改善施策に対してもレポート生成機能を利用することで、定量的な効果測定ができるようになりました。
参照元:ServiceDesk Plus公式サイト(https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/case-study-21.html)
ServiceDesk Plusは、インシデント管理や問題管理など、多様な機能を備えたITサービスマネジメントツールです。直感的なUIやシンプルな管理画面で使いやすく、ユーザー自身で問題解決・問い合わせ登録が可能。ユーザーの問題解決をサポートします。プログラミングの知識がなくても簡単にカスタマイズできます。
低価格でスモールスタートできるプラン設定で、使いながら自社に最適化させていくアジャイル開発が可能。問い合わせへの対応内容や、IT資産、構成情報など部門をまたいで管理、コストを削減します。
導入を検討する際は、フル機能の無料評価版を30日間試すことが可能。導入後も年間保守サービスなどの手厚いサポートメニューを用意。導入時に必要な要件整理、ツールの設定といった一連の業務をまとめてサポートするオンボーディングサービスもあります。セキュリティやコンプライアンス面では、ISO/IEC27001などの認証を受けているので安心です。
導入している企業からは、以下のような反響があるとのこと。
「ServiceDesk Plus」公式サイトで
機能や価格、導入事例を見る
インドに本社を置くZoho Corporationの日本法人。「ServiceDesk Plus」を含む企業向けIT管理製品「ManageEngine」、グループウエアやCRMなどが利用できるクラウド型ソリューション「Zoho」のほか、 ネットワークやサーバーの監視ツール、データベース移行ツールなど、使いやすい製品を幅広く提供しています。
日本のオフィス所在地 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-1 みなとみらいセンタービル13階 |
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創立/設立年 | 2001年設立 |
主な事業展開 | 自社開発ソフトウェア製品の販売、付帯するコンサルティングサービス、保守サービスの提供 |
連絡先 問合せ先 |
045-225-8953 |