組織内での問題解決や効率的な業務遂行において、ナレッジの共有は不可欠です。ナレッジ管理とは、組織内の経験や知識、ノウハウを集約し、可視化して共有することにより、業務の効率化を図るプロセス。本記事では、ナレッジ管理の意義と必要性、導入に際しての問題点、そしてナレッジ管理を支援するツールの利点について解説しています。ナレッジ管理を通じて、チーム内のスキルアップ、業務の属人化防止、顧客対応力の強化を目指しましょう。効果的なナレッジ管理の実践は、組織全体の競争力を高める鍵となります。
ナレッジ管理とは、管理者が組織内にある個人の経験、知識、ノウハウなどのナレッジを収集、見える化して組織内に配布、共有することで業務の効率化や平準化を図る手法でITIL®では「一般的なマネジメントプラクティス」にあたります。
たとえば、利用者からのヘルプデスクへの問い合わせに関する情報を、問合せを受けた担当者個人の業務ノートに記載するだけでなく他の担当者も閲覧できる状態にすれば、同じような問い合わせが来た時にスピーディに対応することができ、担当者業務の効率化と利用者満足度向上につながります。また蓄積されたナレッジをFAQ(よくある質問)としてサイトなどで公開することで利用者は問合せをすることなく問題解決できるようになります。
※2019年リリースのITIL® 4は一般的なマネジメントプラクティス、サービスマネジメントプラクティス、技術マネジメントプラクティスの3つのカテゴリと34のプラクティス(ITIL® 4以前はプロセス)に分けられています。
効率的に情報の流れを処理することによって、サービスライフサイクルやインシデント解決のための適切な意思決定ができる環境をサービスデスクチームに提供することが、ナレッジ管理の目的です。
IT技術担当者は様々な問題やトラブルを解決しますが、そのたびに新しい解決策(ソリューション)が生まれます。ナレッジ管理ではこの解決策を文書化して必要に応じて参照できるようにします。ナレッジ管理ができていない場合、単純な問題であっても解決までに多くの時間がかかってしまいビジネスダウンタイムが長引くことになります。
たとえば、Webアクセスに障害が発生し多くのユーザーが接続不可能になってしまい、何時間も分析した結果ファイアウォールのアップグレードでCPU使用率が上がったために接続不可になったことがわかりました。そこでアップグレードを元に戻すことで解決したとします。もしこのインシデントの分析~解決方法までがナレッジとして文書化されていなければ、再び同じような問題が起きた場合、解決のために必要以上の時間をかけなくてはなりません。
ナレッジ管理を導入するにあたり、起きがちな課題も把握しておく必要があります。
社員に説明することなくナレッジ管理を導入してしまうと、効率化や生産性アップのためにナレッジを蓄積して共有しようという意識が生まれません。事前にナレッジ管理の重要性や実施する理由について、きちんと説明しておくことが重要です。
ナレッジは蓄積されていても有益なナレッジがなかなか蓄積されないこともあります。優秀な人材であるほど既に自分自身のナレッジをもっています。他人のナレッジなど必要ないと考える人や自分のナレッジばかり共有するのは納得いかないという人もいるでしょう。その場合、有益なノウハウを持つ社員がナレッジを共有したいと思えるような環境づくりが必要となります。
ナレッジが蓄積されていない場合、1人ひとりが自分で考えて問題を解決するので、臨機応変な対応が必要です。しかし、ナレッジ管理を導入している場合、自分で考える必要がなくなり、臨機応変に対応する力が低下してしまう問題があります。そのため、ナレッジの共有だけでなく考える力を育てる教育も必要です。
社内SNSやグループウェアなどでナレッジ管理をしている企業も多いですが、効率的にナレッジ管理を行うにはナレッジ管理ツールの導入が効果的です。ナレッジ管理ツールは、個人が蓄積しているノウハウや知識を社内で共有することに特化しているので様々なメリットがあります。
ツールには社員同士で利用できるグループウェア、社内SNS、FAQ機能など情報収集するための機能が揃っているのでスムーズにナレッジを収集・共有することができます。
ノウハウやスキルの共有で個々の社員のナレッジが向上し、全体的に業務知識やスキル向上が期待できます。
ナレッジ管理ツールで業務のやり方を共有しておくことで属人化がなくなり、急な休職や退職でもスムーズな引き継ぎと業務続行ができます。
ファイル共有やFAQで収集したナレッジを業務に活かすことで業務効率化が図れます。
部門間で連絡する必要がなくなるので顧客対応の質やスピードがアップし顧客対応力が強化されます。
ナレッジ管理ツールの活用で顧客からの声などを開発・営業部門にスピーディに伝達できるので、商品開発や改良のきっかけとなり企業競争アップにつながります。
システムのデータを統合しようとしても形式が違ったり収集に手間がかかったりして活用が困難な場合もありますが、ナレッジ管理ツールの中には他システムと連携できるものもあります。利用することで効率良くナレッジを活用することができます。
以下にナレッジ管理のワークフローをご紹介します。
参照元:ServiceDesk Plus公式サイト(https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/knowledge-management.html)
2023年11月1日時点、「ITSM ツール」のGoogle検索で10ページ目までに表示されたITSMツール54つを調査。
54ツールの中で必須機能がある(インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、資産管理)、カスタマイズが可能なツールを抽出し、「導入後のサポート重視」「コスト重視」「セキュリティ重視」の3ツールを選定。
ISO / IEC 27001ほか、 ISO/IEC 27701、ISO / IEC 27017、SO/IEC27018、ISO9001、ISO20000、SOC2/1など
国内にデータセンターがある
ノーコードで構築・カスタマイズでき、シンプルな管理画面で使いやすい。低価格からインシデント管理を始められる。
導入時、導入後も充実したサポートを受けられる。
アイペット損害保険株式会社、東京海上アシスタンス株式会社、PayPayカード株式会社、日揮ホールディングス株式会社、 国立大学法人静岡大学、レオス・キャピタルワークス株式会社
ゾーホージャパン株式会社
(本社:インド)
本社:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-1 みなとみらいセンタービル13F
ISO / IEC 27001ほか FedRAMP、SOC2などの認証を受けている
SlackやMicrosoft Teamsを利用してビデオ会議をセットアップ、コラボレーションを促す機能がある。
モバイルアプリでも利用できる。
※日本企業の公表なし
Nextiva、ISS World、Canva、Infobip、Toast、Twitter
Atlassian(本社:オーストラリア)
日本:アトラシアン株式会社
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 ランドマークタワー1407
公式サイトに記載なし
AI・ビッグデータ活用などのテクノロジーを実用レベルで実装。AIが解決法を自動提案してくれる。
機能拡張やオプションは不要。
※日本企業の公表なし
※公式サイトにSMAXの事例なし
MicroFocus
(本社:イギリス/アメリカ)
日本:マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社
日本オフィス:東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー19階
ISO / IEC 27001ほか、 ISO/IEC 27701、ISO / IEC 27017、SO/IEC27018、ISO9001、ISO20000、SOC2/1など
国内にデータセンターがある
ノーコードで構築・カスタマイズでき、シンプルな管理画面で使いやすい。低価格からインシデント管理を始められる。
導入時、導入後も充実したサポートを受けられる。
アイペット損害保険株式会社、東京海上アシスタンス株式会社、PayPayカード株式会社、日揮ホールディングス株式会社、 国立大学法人静岡大学、レオス・キャピタルワークス株式会社
※「ServiceDesk Plus」…クラウド版はPinkVERIFY™ 4、オンプレミス版はPinkVERIFY™ 3の認証を取得しています。
このサイトでは、「ITSM ツール」でGoogle検索、12月22日時点で上位100位までに公式サイトが表示された製品を紹介しています。そのうち、サービスデスク/ヘルプデスク(インシデント管理)をメインとしたITSMツールで、無料トライアルのできる3製品を紹介しています。
ISO27001取得
メール・LINE・電話など10種の窓口をまとめて管理。高いユーザビリティと視認性ダッシュボードで分析・レポート、見える化されることで業務改善につなげる。
大企業向けのRe:lation for Bizあり。
弁護士ドットコム株式会社、エムオーツーリスト株式会社、株式会社Birdman、日本通運株式会社、株式会社イングリウッド、株式会社Loco Partners
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
要問合せ
プロジェクト管理・タスク管理のオープンソース「Redmine」のクラウドで利用できるサービス。
CSSとJavaScriptを埋め込んで画面をカスタマイズ。
チケット登録用メールアドレスにメールを送ることでRedmineにチケットを登録。
株式会社ネットワーク応用通信研究所、株式会社ノーリツ、株式会社イシダテック、丸紅ITソリューションズ株式会社、ハイウエア株式会社、アーティサン株式会社
ファーエンドテクノロジー株式会社
所在地:島根県松江市朝日町498番地 松江センタービル
要問合せ
顧客が好むチャネルに対応
カスタマーサポートのパフォーマンスを可視化し、レポーティング機能で、担当者のサポート業務を効率化
既存のビジネスシステムともコーディングなしで簡単に統合、カスタマイズも自由自在。
東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社佐賀銀行、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社アダストリア、立命館大学、株式会社学研プロダクツサポート
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
ISO27001取得
要問合せ
要問合せ
メール・LINE・電話など10種の窓口をまとめて管理。高いユーザビリティと視認性ダッシュボードで分析・レポート、見える化されることで業務改善につなげる。
大企業向けのRe:lation for Bizあり。
プロジェクト管理・タスク管理のオープンソース「Redmine」のクラウドで利用できるサービス。
CSSとJavaScriptを埋め込んで画面をカスタマイズ。
チケット登録用メールアドレスにメールを送ることでRedmineにチケットを登録。
顧客が好むチャネルに対応
カスタマーサポートのパフォーマンスを可視化し、レポーティング機能で、担当者のサポート業務を効率化
既存のビジネスシステムともコーディングなしで簡単に統合、カスタマイズも自由自在。
弁護士ドットコム株式会社、エムオーツーリスト株式会社、株式会社Birdman、日本通運株式会社、株式会社イングリウッド、株式会社Loco Partners
株式会社ネットワーク応用通信研究所、株式会社ノーリツ、株式会社イシダテック、丸紅ITソリューションズ株式会社、ハイウエア株式会社、アーティサン株式会社
東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社佐賀銀行、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社アダストリア、立命館大学、株式会社学研プロダクツサポート
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
ファーエンドテクノロジー株式会社
所在地:島根県松江市朝日町498番地 松江センタービル
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー